JOY ROOM SPECIAL CONTENTS

女性のココロとカラダの基礎知識

Dr.宋美玄の数字から見る!働く女性のヘルスケア事情

LESSON 5正しい知識と情報選択力を身につけ、ヘルスリテラシーを高めよう

ヘルスリテラシーが高い人は仕事のパフォーマンスも高いという調査結果が明らかになっています。
第5回は、女性の身体に関する知識と情報選択力についての意識、現状を見ていきましょう。

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自分に合った健康情報を選択できる人は、半数以下

女性の健康についての情報から、自分に合ったものを選ぶことができる

女性の健康についてたくさんある情報の中から「自分に合った情報選択ができる人」は約49%。30、40代と比べて18-29歳は45%と比較的少ない傾向がありました。
医療従事者(医師・看護師・保健師・助産師)のアドバイスや説明が分からない時に「尋ねることができる」と答えた人も約49%と、半数以下でした(※)。

※ 日本医療政策機構「働く女性の健康増進に関する調査」(2018)

解説!正しく納得できる情報を選ぶ力さえあれば、女性特有の不調も怖くない!

世界を股にかけてバリバリ働いている人でも、「月経痛がつらい、経血量が多くて心配…」、「更年期症状がつらい…」と気になりつつも、何の対処もできていない…。支障が出るようになってようやく受診し、薬を処方されても、納得しないまま、ただただ「薬は体に毒だ」と自己判断して、薬を飲まずにまた我慢というパターンもよくある話しです。
正しい情報を知ってさえいれば、不調が起こったとしても、適切なタイミングできちんと受診したり、治療法に疑問があったら医師に納得いくまで質問したりもできる。結果として、女性特有の不調に振り回されず仕事にも支障を来さず、好調でいられるのです。
これから更なる情報化社会になるにつれ、必要な情報を選択する力をつけることは、健康美を維持する鍵になるでしょう。

20代は女性特有のヘルスケア知識が低い傾向

自分の体調を維持するために行っていることがある

「自分の体調を維持するために行っていることがある」働く女性は、約48%と半数以下。30代、40代と比べて18~29歳は43.9%と低い傾向にありました。
また、「月経周期を把握している人」は約75%。この調査でも30代、40代と比べて18~29歳は69.6%と低い傾向にありました(※)。

※ 日本医療政策機構「働く女性の健康増進に関する調査」(2018)

解説!今や健康管理はビジネススキル!

特に女性は「体調によって仕事のパフォーマンスが通常の半分以下になる」と答えている人が半数いるので(※)、体調管理をしているかどうかで、職場での“できる女度“に差がつくといえます。健康のための「健康管理」ではなく、ビジネススキルとしての「健康管理」と捉えてみるとよいでしょう。
月経周期のケアや体調について、20代前後の人はオープンに話す習慣がないのでしょう。女性は妊娠・出産を意識すると必然的に体調や月経周期を意識する傾向がありますが、理想はもっと若いうちから自分の身体に意識を向けて欲しいですね。高い意識があれば、将来の妊娠・出産や更年期をスムーズに乗り切れますから。

※ 日本医療政策機構「働く女性の健康増進に関する調査」(2018)

“学校でもっと教えて欲しかった”1位は

学校の授業で詳しく聞いておきたかったこと

これまでに受けた性や女性の健康に関する教育のうち、「学校でもっと詳しく聞いておきたかった」内容として、1位「女性に多い病気のしくみや予防・検診・治療の方法」(約49%)。次いで「どのような症状の時に医療機関へ行くべきか」(約41%)、「医薬品(鎮痛薬やピル等)の付き合い方と副作用」(約26%)。働く女性なら注目したい「キャリアと女性の健康」については最下位の約15%でした(※)。

※ 日本医療政策機構「働く女性の健康増進に関する調査」(2018)

解説!必須にしたい!「バースコントロール」&「キャリアと健康」

教科書的な体の構造だけではなく、身に着けておいて欲しいのが、「バースコントロール」。女性が避妊、妊娠をコントロールすることを指します。これを早い段階で身に着けることで、望まない妊娠を避け、望むタイミングで妊娠できることにつながります。
また、学校で“健康の範囲を超えている月経異常、医療機関受診の目安”を教えてもらえるとよいですね。自らの判断で受診さえできれば、その先は医師がサポートしますから。
その知識がないと、例えば“月経期間中ずっと夜用ナプキンを使えばなんとか乗り切れる…”、“月経痛が年々増しているけど、みんなこんなものだよね!?“(※これらは受診が必要な範囲!)と治療のタイミングを逃してしまいます。

「キャリアと女性の健康について知りたい」が最下位というのは、そもそもここに意識がないのが分かる結果です。女性特有の不調を放置した結果パフォーマンスが上がらず、キャリアアップを逃していることもあるかもしれません。
ヘルスリテラシーを高め、正しく対処できれば、今よりもっと心身共に快適に過ごせ、キャリアアップにもつながることを知っておきましょう。

監修
丸の内の森レディースクリニック 院長/医学博士
株式会社WOMENS`HEALTH 代表取締役
宋 美玄(ソン ミヒョン)