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女性のココロとカラダの基礎知識

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LESSON 4賢く月経と付き合う方法

月経痛を「いつものこと」と我慢していませんか? 国の試算では、女性特有の月経随伴症状などによる労働損失はなんと4911億円にもなるそう(※)。月経時を快適に過ごせるようになれば、仕事のパフォーマンスももっとアップ!ぜひ、月経と賢く付き合うコツを押さえて、心身共に活動的な毎日を送りましょう。

※経済産業省「平成30年 働く女性の健康推進に関する実態調査」

月経の仕組みについて、おさらいしよう

月経は、女性ホルモンの働きによって周期的に繰り返される子宮からの出血のこと。1カ月に1回、排卵が起こると、子宮は内膜をフカフカにさせて受精卵が着床(妊娠)しやすいように準備を始めます。
受精卵が来なかった(妊娠しなかった)場合、必要なくなった子宮内膜は剥がれ落ち、血液と一緒に体外に排出されます。これが月経です。

月経が巡ってくるサイクル「月経周期」は、月経が始まった日から次の月経が始まる前日までの期間を指し、一般的に25〜38日の範囲であれば正常とされます。
毎月、同じ日に月経があるとは限らず、個人差はあるものの、6日以内のズレであれば問題はないでしょう。

自分の月経に異常がないかどうか、「正常な月経」を一緒にチェックしていきましょう。

正常な月経の目安

  • 月経周期:25〜38日 変動が6日以内
  • 持続日数:3〜7日以内
  • 月経血量:20〜140g(1時間にナプキン1枚で間に合う量くらい)
  • 月経障害(月経痛や月経前の心身不快症状):なし〜軽度
  • 凝血(レバー状の血の塊):なし

仕事の効率を下げる、PMSと月経痛

月経前や月経中は下腹部痛や頭痛が続いたり、イライラして集中力がなくなったり……。
こんな不調に悩んでいる人はいませんか?
月経前3〜10日間に起こる心身の不調を「月経前症候群(PMS)」といいます。下腹部痛や頭痛、イライラ、集中力の低下など症状は多岐にわたり、月経の開始と共に消失していくのが特徴です。

PMSの主な症状

身体症状
下腹部痛、腰痛、頭痛、食欲増加/減退、むくみ、便秘、下痢、乳房張り、ニキビ、肌荒れ、眠気、疲れやすい など
精神症状
イライラ、怒りやすい、無気力、憂うつ、不安、集中力の低下 など

症状や程度には個人差がありますが、月経のある女性の約70〜80%が月経前に何らかの症状があり、5.4%ほどは日常生活に支障をきたすような重症なPMSであるとの報告も。
集中力やモチベーションの低下にもつながるため、活動のパフォーマンスが落ちてしまいがちです。

PMSの明らかな原因は分かっていませんが、排卵後の女性ホルモンの急激な変動やストレスなどが関係しているのではないかと指摘されています。

月経困難症とは

また、月経痛に悩む人も少なくありません。特に、寝込むほどの強い月経痛で日常生活に支障をきたすものを「月経困難症」といいます。経血を排出するために、子宮の収縮を促す物質(プロスタグランジン)が過剰分泌されることが主な原因。血行不良やストレスなどの要因も症状を重くします。

ただし、子宮筋腫や子宮内膜症などの病気が原因で起こるケースもあります。30歳以降に多く見られ、以下のような場合は、何らかの病気が隠れている可能性があるので注意を。

  • 月経痛が急に強くなる
  • 回を重ねるごとに痛みが増している
  • 月経期間中、鎮痛剤を服用し続けないと日常生活に支障を来す

月経トラブルを放っておかないで! 受診の目安

月経には個人差があり、他の人と比べるのが難しいもの。そのため、どの程度の痛みや不調だったら医療機関を受診してよいか分かりにくいかもしれませんね。

月経トラブルをそのままにしていると、子宮系の病気を見逃してしまったり、不妊につながったりするケースもあるので、くれぐれも「いつものこと」をやり過ごさないことが大切です。

月経トラブルチェック

以下のような症状や状態が見られる場合は、速やかに婦人科を受診しましょう。

  • 月経周期が3カ月以上安定しない
  • 月経が3カ月以上来ない
  • 月経日数が8日以上続く
  • 経血量が多く、1時間前後でナプキンがあふれてしまう
  • 月経日数が2日以内、または月経時におりもの程度の経血しか出ない
  • 経血時にドロドロとしたレバー状の経血が出る
  • 月経痛がひどくて、寝込むことがある
  • 1回の月経で鎮痛剤を5錠以上服用する

つらい症状には低用量ピルの選択も

つらいPMSや月経痛に困っている人は、低用量ピルを活用するのも一案です。
ピルは排卵を抑制するお薬です。排卵によるホルモンの変動や痛み物質の分泌を抑えるため、様々な効果が期待できます。ピルを服用したからといって妊娠しづらい体になることもありません。

ピルの効果を知ろう

  • PMSや月経痛の軽減
  • 月経不順の改善
  • 月経による子宮や卵巣の負担軽減
    (このため、ピルを服用したからといって妊娠しづらい体になることもありません)
  • 月経日をコントロールできる

とはいえ、ピルというと、「ホルモン剤で副作用がある」といったイメージをもつ人もまだまだいるようです。
中には飲み始めに吐き気や不正出血がある人もいますが、服用を続けるうちにほぼ解消されるので安心してください。

ピルは婦人科で処方してもらえるので、気になる人はまず、婦人科医に相談してみましょう。
種類がたくさんあるため、自分に合った薬を選んでもらうのはもちろんのこと、副作用や服用方法などについてしっかり説明を受けて服用することが大切です。

PMS、月経痛をマネジメントしよう

セルフケアでは、PMSや月経痛の症状が現れた時期、その様子をスジュール帳などに書き込んでおくのがおすすめです。不調の時期をある程度、把握できるようになれば、仕事量をコントロールしたり、いつもより休息を長くとったりするなど、自分に合った対処法を見つけるのに便利です。婦人科受診の際にもその情報は診断の有力情報になります。医師と共有して、よりよい治療につなげましょう。

かかりつけの婦人科を見つけよう

月経の不調は病気のサインをキャッチする手がかりにもなります。定期的な検診を受けたり、気になることやいつもと違うことがあれば、すぐに相談したりできる、かかりつけ医を早めに見つけておくと安心です。通いやすい場所やクリニックの雰囲気などを選ぶ際のポイントにするとよいでしょう。

かかりつけ医を見つけるポイント

  • オフィスや自宅に近く、通いやすい場所にある
  • 気軽に何でも相談しやすい雰囲気
  • 日頃から健康管理やケア法を教えてくれる
  • 話をよく聞いてくれ、丁寧に説明してくれる
  • 症状に応じて、適切な医療機関を紹介してくれる
監修
丸の内の森レディースクリニック 院長/医学博士
株式会社WOMENS`HEALTH 代表取締役
宋 美玄(ソン ミヒョン)